TikTokで中途採用を成功させるには?企業向けに事例・始め方・費用を解説

2026.09.24

TikTokで中途採用を成功させるには?企業向けに事例・始め方・費用を解説

採用活動にTikTokを取り入れる企業が見られるようになり、自社でも中途採用に活用できないか検討している経営者や採用担当者もいるのではないでしょうか。

TikTokは短い動画を通じて、求人票だけでは伝えにくい仕事内容や社員の雰囲気、職場の日常を見せられる媒体です。一方、動画を投稿すれば応募が集まるわけではありません。

募集する職種や地域によって相性が異なるうえ、動画から求人情報、応募フォームまでの導線も必要です。

実際にTikTokを採用に活用し、経験者の採用につなげた企業もあります。ただし、成功事例には既存のフォロワー数や運用期間などの前提条件があるため、数字だけを自社に当てはめないよう注意しなければなりません。

この記事では、TikTokを中途採用に活用する効果から企業事例、始め方、動画企画、費用、効果測定、運用上の注意点まで解説します。

TikTokは中途採用に使える?企業が知っておきたい効果

TikTokは、中途採用の候補者と接点を増やす手段の一つとして活用できます。

ただし、求人媒体や人材紹介サービスと役割は異なります。TikTokだけで採用活動を完結させるのではなく、まずは自社を知ってもらい、仕事内容への関心を高め、詳しい求人情報へつなぐ媒体として考えると活用方法を整理しやすくなります。

転職を考え始めた人との接点をつくれる

TikTokの特徴のひとつが、ユーザーごとに内容が調整されたおすすめフィードです。

TikTokのおすすめ動画は、いいねやコメント、フォローなどのユーザー行動、キャプションやサウンド、ハッシュタグなどの動画情報などをもとに選ばれています。フォロワー数自体がレコメンドシステムへ直接影響するわけではないのも特徴です。そのため、企業をまだ知らない人にも、仕事内容に関心を持つきっかけをつくれる可能性があります。

たとえば営業職を募集するなら、単に求人募集中と伝えるのではなく、訪問前にどのような準備をするのか、顧客との商談後にどのような振り返りをしているのかなど、実際の仕事が伝わる動画を発信できます。

施工管理なら、朝の打ち合わせや安全確認、現場での役割分担などが企画の候補です。

ただし、おすすめ表示によって採用したい地域や経験を持つ人へ確実に届くわけではありません。再生回数だけを見るのではなく、プロフィール閲覧や求人ページへの流入、募集地域からの問い合わせ、実際の応募内容まで確認する必要があります。

動画で企業の雰囲気や仕事内容を伝えられる

中途採用では、給与や勤務地だけでなく、どのような人と働くのか、社内ではどのように仕事が進むのかも転職先を選ぶ材料になります。求人票だけでは伝えにくい情報を補えるのが動画の強みです。

具体例としては、朝の打ち合わせ、先輩への相談、顧客対応後の振り返りなどの場面を見せれば、候補者は入社後の働き方を具体的に想像しやすくなります。

ここで注意したいのは、楽しい場面だけを切り取らないことです。忙しい時期がある仕事なら、どのようにチームで対応しているのかまで伝えるほうが、採用後の認識のずれを防ぎやすくなります。

社員インタビューを掲載する場合も、その社員個人の経験と会社全体の制度は分けて説明しましょう。動画によって応募増加やミスマッチ防止が必ず実現するわけではありませんが、候補者が判断するための情報を増やす手段にはなります。

募集職種・勤務地・採用期限で自社との相性を判断する

TikTok採用を始める前に、自社の募集条件との相性を確認しましょう。

特に確認したいのは、次の項目です。

確認項目

判断する内容

募集職種

動画で仕事内容や魅力を伝えられるか

必要な経験・資格

対象となる候補者が広いか限定的か

勤務地

実際に通勤・転居できる人から応募を得る必要があるか

社内体制

撮影や確認に協力できる社員がいるか

採用期限

投稿を試しながら改善する余裕があるか

既存施策

求人媒体や人材紹介などを併用できるか

特に急な欠員補充では注意が必要です。

TikTokは投稿直後から必要な人数の応募が来ると保証できる媒体ではありません。採用期限が迫っている場合は求人媒体や人材紹介なども継続し、そのひとつとしてTikTokを組み合わせるほうが現実的です。

企業の中途採用事例から学ぶTikTok活用のポイント

TikTok採用を検討するときは、再生回数やフォロワー数だけでなく、動画を見た人がどのような経路で応募したのかまで確認することが重要です。

ここでは、三陽工業株式会社が公表している事例をもとに考えてみましょう。

求人ページへの誘導で経験者の採用につなげた事例

三陽工業株式会社は2021年11月、TikTokで広報部署の人材募集を告知し、無料求人サイトの求人ページへ誘導しました。

同社の発表によれば、2ヶ月間で15名から応募があり、経験・スキルを持った2名を採用しています。また、この募集では採用活動における外部コストをかけなかったとされています。

参考:三陽工業株式会社|NEWS

ただし、この数字だけを見て、自社でも2カ月運用すれば同じ成果が出ると考えるのは適切ではありません。

募集開始時点で同社のTikTokには5万5,000人以上のフォロワーがおり、それ以前から継続的な情報発信を行っていました。動画から求人ページへ誘導するだけでなく、会社の理念や働く環境について確認できる受け皿も整えています。

この事例から参考にしたいのは、応募人数そのものよりも導線です。

TikTokで興味を持ってもらい、詳しい求人情報は別ページで確認してもらう。さらに会社の考え方や仕事内容まで理解できる情報を用意する。この流れをつくることが、TikTok採用を考えるうえで重要です。

採用実績は新卒・中途と応募・内定を分けるのがポイント

成功事例を見るときは、数字の意味を確認しましょう。

三陽工業の発表では、2021年9月の面接者262名のうち約6割がTikTokを見たことがあると回答しています。また、新卒採用ではTikTokをきっかけとした志望についても公表しています。

しかし、TikTokを見た経験とTikTokだけを理由に応募したことは同じではありませんし、新卒採用の実績をそのまま中途採用の実績として扱うこともできません。他社事例を参考にするときは、少なくとも対象者、募集職種、期間、応募数、面接数、内定数、実際の採用数、広告利用の有無を分けて確認してください。

自社と条件が似ている事例から、動画企画や応募導線など再現できる部分を探すことが大切です。

TikTokで中途採用を始めるための4ステップ

TikTok採用では、アカウントを作ってすぐ動画を撮り始めるより、募集条件と応募までの流れを先に整理したほうが運用しやすくなります。

1.募集する職種と求める経験・スキルを決める

最初に整理したいのは、誰を採用するのかです。職種だけでなく、勤務地、必要な資格、必須経験、任せる仕事内容、採用人数、採用期限まで一枚にまとめます。

さらに、経験者採用なのか、未経験者を採用して育成するのかも分けて考えましょう。

営業職なら、顧客層、営業方法、担当エリア、既存顧客と新規顧客の比率などが候補者の判断材料になります。施工管理なら、担当する工事の種類、現場の規模、チーム体制などが重要です。

条件を整理したら、候補者が転職先を選ぶ際に気にすることと、自社が提供できる環境を対応させます。これが動画企画を考える土台になります。

2.TikTokの企業プロフィールを整える

次に企業アカウントのプロフィールを整えます。

TikTokには個人アカウントとビジネスアカウントなどがあり、公式ヘルプでは、ビジネスアカウントはブランドや企業がマーケティングツールを利用してオンライン上の存在感を管理するための公開プロフィールと説明されています。

参考:TikTok|TikTokのアカウントタイプ

また、ビジネスアカウントではプロフィールにウェブサイトへのリンクを表示できます。

会社名や事業内容だけでなく、何の会社なのか、どの地域で募集しているのか、どのような職種を採用しているのかがわかるプロフィールを目指しましょう。社名表記は公式サイトと統一し、応募や採用に関する問い合わせ先も明確にしておくと管理しやすくなります。

また、アカウントを複数人で扱う場合は、誰が管理責任者なのかも決めてください。

3.動画から求人情報・応募フォームへつなぐ

TikTokで中途採用を行うなら、動画を見たあとに応募できる導線が必要です。

基本的には、以下の流れを設計します。

  1. 動画を見る
  2. 企業プロフィールを見る
  3. 求人情報を確認する
  4. 応募フォームへ進む

動画の内容とリンク先の求人を一致させましょう。

施工管理の仕事を紹介する動画を見た人が、リンク先で複数職種が混在した採用ページへ飛ぶと、自分が見た求人を探さなければなりません。できれば対象職種の募集要項へ迷わず進めるようにします。

公開前にはスマートフォンから実際に操作し、リンクが開くか、募集条件が最新か、応募フォームを送信できるかまで確認してください。応募後に誰へ通知されるのかもテストしておくと、せっかく届いた応募を見逃すリスクを減らせます。

4.運用チームの役割と投稿計画を決める

TikTok運用では、動画編集だけでなく、企画、撮影、内容確認、投稿、コメント対応、結果分析まで作業が発生します。そのため、開始前に担当を決めておきましょう。

一人の採用担当者だけへすべて任せると、本来の採用業務が忙しくなったときに投稿が止まりやすくなります。撮影に出演する社員や、仕事内容・求人条件を確認する責任者も含めて体制を考えることが大切です。

TikTokのウェブビジネススイートでは、ビジネスアカウント向けにアナリティクスや投稿スケジュールなどの機能が提供されています。2026年5月更新の公式情報でも、予約投稿機能が案内されています。

参考:TikTok|ウェブビジネススイートについて | TikTok for Business

投稿頻度を先に高く設定する必要はありません。撮影と確認を無理なく続けられる量から始めましょう。

中途採用につながるTikTok動画の企画例

採用目的のTikTokでは、単に再生されやすそうな動画をつくるのではなく、候補者が転職先を検討するときに知りたい情報をテーマにします。

職種別の一日密着で仕事内容を見せる

仕事の具体像を伝えやすいのが、一日密着型の企画です。出社から退勤まですべてを一本にまとめる必要はありません。候補者が知りたい場面を切り分けて動画にします。

営業職なら訪問前の準備や社内での相談、現場職なら作業前の安全確認、事務職なら他部署との連携などが候補です。

重要なのは、実際の仕事内容を理解する材料になることです。

撮影のために普段と異なる作業を演出すると、入社後のギャップにつながります。また、顧客情報、パソコン画面、社外秘資料、危険を伴う作業など、公開できない内容が映らないよう事前に撮影範囲を決めてください。

転職した社員に入社理由とチームの魅力を聞く

中途入社した社員へのインタビューも、転職希望者が自分の状況と重ねやすい企画です。

たとえば、以下のようなことを聞きます。

  • 入社前に不安だったこと
  • 転職先として選んだ理由
  • 前職の経験を生かせた場面
  • 入社後に戸惑ったこと
  • 周囲からどのような支援を受けたか

経営者が会社の魅力を説明するだけでなく、実際に転職した社員がどのように感じたのかを具体的な出来事とともに紹介すると、職場の様子を伝えやすくなります。

ただし、出演を強制してはいけません。前職の機密や取引先、第三者への批判も動画に含めないよう注意し、編集後は本人にも内容を確認してもらいましょう。

未経験者向けの研修と支援を具体的に紹介する

未経験者を採用する職種であれば、研修内容も動画の題材になります。入社後に何を学ぶのか、誰が教えるのか、どのような流れで実務へ進むのかを見せると、候補者は働き始めたあとのイメージを持ちやすくなります。

研修制度ありと伝えるだけでは、具体的な内容はわかりません。実際の研修風景や指導する社員の説明などを紹介するとよいでしょう。

一方、研修期間や資格取得支援などの条件は、実際の制度を確認してから掲載してください。経験者求人と未経験者求人を同時に募集している場合は、どちらの求人に適用される制度なのかも明確にします。

残業や休日など転職前の疑問に答える

転職希望者が気にしていても面接では聞きにくい内容を、企業側から説明する企画もあります。勤務時間、残業、休日、繁忙期、担当する業務の範囲などです。

ただし、働き方に関する情報は正確性が欠かせません。残業時間などの数値を出す場合は、対象となる部署と集計期間を確認します。部署によって働き方が異なるなら、全社共通の数字であるように見せないことも重要です。

また、過去の動画に古い募集条件が残り続けることがあります。給与や勤務時間などを変更したときは、求人ページだけでなく過去の採用投稿も確認しましょう。

TikTokで中途採用する際の費用と運用方法の選び方

TikTok採用に必要な費用は、自社で運用するか、外部へ依頼するかによって大きく変わります。

単純な月額料金だけで比較せず、社内で発生する作業まで含めて考えることが重要です。

自社運用は動画制作と対応にかかる人件費を見積もる

TikTokのアカウントを作り、通常の動画を投稿するだけなら、運用代行会社へ支払う月額費用は発生しませんが、採用活動全体が無料になるわけではありません。

自社運用でも、以下のような作業が必要です。

  • 企画
  • 撮影
  • 編集
  • 社内確認
  • 投稿
  • コメントや問い合わせ対応
  • データ分析

担当者が月に何時間使うのかを見積もり、社内の時間単価を掛けて考えると、実際の負担が見えやすくなります。撮影機材や編集ツールを新たに導入するなら、その費用も加えましょう。

外注費用は動画本数と依頼範囲で比較する

外注費用は、誰へどこまで依頼するかによって変わります。

2026年に公開されているStockSunの記事では、一例として次の月額費用が示されています。

運用方法

月額費用の参考例

自社運用

0円※人件費を除く

フリーランス

3〜5万円

運用代行・スタンダード

10〜20万円

運用代行・フルサポート

30〜100万円

参考:StockSun|【2026年最新】TikTok採用成功事例10選|採用単価80%削減のプロ戦略

比較するときは、単に月額10万円と30万円のどちらが安いかを見るのではなく、企画、撮影回数、動画本数、編集、修正、投稿、分析、コメント対応、採用導線の設計など、含まれる業務をそろえてください。

広告運用を行う場合は、運用代行費とは別に広告費が必要になる可能性もあります。

採用支援会社は実績と社内に残る業務で選ぶ

TikTok運用を外注しても、採用業務のすべてを任せられるとは限りません。撮影への社員参加、募集条件の確認、応募者対応、面接、採用判断などは自社に残るケースがあります。

外注先を選ぶ際は、自社と近い職種や地域での採用支援実績だけでなく、何を成果としているのかも確認しましょう。再生数やフォロワー数が増えた実績と、応募や採用につながった実績は分けて考える必要があります。

また、契約前に撮影回数、追加料金、契約期間、解約条件、制作した動画の利用範囲、アカウントの管理権限、契約終了後の引き継ぎ方法まで確認しておくとトラブルを防ぎやすくなります。

再生数だけに頼らないTikTok採用効果の測定と改善

TikTok採用では、動画が何回再生されたかだけで成否を判断しないことが重要です。

目的は再生数を増やすことではなく、自社に合う人材との接点をつくり、採用につなげることだからです。

応募・面接・採用までの指標を追う

効果を見るときは、以下のように応募までの段階を分けます。

  1. 動画視聴
  2. プロフィール閲覧
  3. 求人ページ流入
  4. 応募
  5. 面接
  6. 採用

TikTokのビジネスアカウントでは、ウェブビジネススイートから新規フォロワー、新規いいね、プロフィール訪問、動画視聴などのデータを確認できます。TikTok内のデータだけでは採用結果までは判断できないため、応募管理の記録と組み合わせます。

応募フォームに会社を知ったきっかけを尋ねる項目を入れておけば、TikTokを見たあと検索して別の求人媒体から応募した人も把握しやすくなります。採用単価を算出する場合は、広告費だけでなく、運用代行費や動画制作費など、何を費用に含めた数字なのかを統一してください。

動画の視聴と求人ページの離脱を分けて改善する

応募が増えないときは、どこで候補者が離れているのかを確認します。

動画そのものが十分に見られていない場合と、動画は見られているのに応募されない場合では、改善する場所が異なるからです。

途中で視聴をやめる人が多い場合は、冒頭や説明の長さを見直します。動画は見られていてもプロフィールへ移動しない場合は、募集職種や次に取ってほしい行動が伝わっているかを確認しましょう。

求人ページには来ているのに応募されない場合は、募集条件、仕事内容の説明、フォームの入力しやすさなどを点検します。

一度に動画、プロフィール、求人ページのすべてを変更すると、何が改善につながったのかわからなくなります。仮説と変更箇所を記録し、一つずつ検証するほうが次の施策へ生かせます。

採用期限に合わせて試験運用と継続判断を行う

TikTok採用は、一定期間投稿すれば必ず採用できるものではありません。そのため、開始前に試験運用の範囲を決めておきましょう。

まず募集要件と導線を整え、複数の企画を投稿し、視聴状況やプロフィールへの遷移、問い合わせ、応募内容を確認します。

継続するかどうかは、採用人数だけでなく、採用したい層から反応があったか、問い合わせ内容に変化があったか、改善によって行動が変わったかも含めて判断します。

一方、採用期限が短い職種でTikTokだけに頼るのはリスクがあります。急募の場合は求人媒体や人材紹介なども併用し、TikTokは認知や理解を広げる施策として組み合わせましょう。

TikTokの中途採用で企業が押さえる注意点

企業がTikTokを採用に活用する場合は、再生されやすさだけでなく、社員の権利や求人情報の正確性、著作権などにも配慮しなければなりません。

社員の出演同意と撮影範囲を確認する

社員を出演させる場合は、撮影前に本人の意思を確認しましょう。どこで公開するのか、どのくらいの期間使用するのか、広告や他のSNSでも利用する可能性があるのかなどを説明したうえで同意を得ます。

出演したくない社員には、顔を出さず手元だけ撮影する、ナレーションを利用するなど別の方法を用意できます。

また、撮影場所にも注意が必要です。顧客の顔、名札、書類、パソコン画面、ホワイトボードなどから、意図せず個人情報や社外秘情報が映ることがあります。撮影時だけでなく、編集後の動画も複数人で確認しましょう。

退職した社員から掲載について相談があった場合に、誰が判断するのかも事前に決めておくと運用しやすくなります。

企業動画で使う音楽の利用条件を確認する

TikTok動画では音楽を利用できますが、企業アカウントでは好きな楽曲を自由に商用利用できるとは限りません。

TikTokは、ブランドや製品、サービスを宣伝するコンテンツについて、商用楽曲ライブラリで提供される、商業利用向けに事前承認された楽曲の利用を推奨しています。

商用音楽ライブラリには100万曲が用意され、ビジネスアカウントで動画へ音楽を追加する際は商用音楽ライブラリのサウンドが表示されるとされています。

参考:TikTokビジネスリソースセンター|商用音楽ライブラリの使用方法

流行している音楽だから企業も自由に使えると判断せず、利用条件を確認しましょう。外注した動画についても、制作会社が用意した音源や素材の権利を確認する必要があります。

求人情報は募集投稿自体にも正確に表示する

TikTokで求人募集を直接行う場合は、募集内容の表示にも注意が必要です。厚生労働省は、インターネットやSNSを含む労働者の募集広告について、募集主の名称、住所、連絡先、業務内容、就業場所、賃金の6情報を表示するよう案内しています。

さらに公式Q&Aでは、6情報が記載された自社サイトへのリンクだけを掲載する方法について、広告自体に6情報を記載する必要があると説明しています。

参考:厚生労働省|職業安定法に基づく周知|労働者の募集広告の表示について

そのため、TikTokで具体的な求人募集を行う場合は、リンク先に詳しい情報を書いているから投稿側では省略してよいとは考えないようにしましょう。

求人条件を変更した場合や募集を終了した場合は、採用ページだけでなくSNS上に残っている募集投稿も確認してください。

また、TikTokでは自社や自社サービスを宣伝するコンテンツについてコンテンツ公開設定が案内されています。企業アカウントを運用するときは、最新のTikTok公式ルールも確認してから公開しましょう。

企業へのコメントや問い合わせの対応方針を決める

TikTokを運用すると、求人についての質問だけでなく、一般的なコメントや誤記の指摘、批判的な意見などが届く可能性があります。投稿を始める前に、誰が確認して、どこまで返信するのかを決めておきましょう。

応募や選考に関わる相談は正式な採用窓口へ案内し、公開コメントで住所や電話番号などの個人情報を書かせないことも重要です。

誤った情報を掲載していた場合は、担当者だけで判断せず、採用責任者などへ共有して修正や非公開を検討します。

批判的なコメントに対して感情的に反論すると、問題が大きくなる可能性があります。事実関係を確認したうえで対応するルールを決めてください。

SNS運用を担当者個人の判断だけに任せず、会社として対応できる体制を整えることが大切です。

TikTokの中途採用は募集要件と応募導線から始めよう

TikTokは、中途採用において企業をまだ知らない人との接点をつくり、仕事内容や社員の雰囲気を動画で伝えられる媒体です。

一方、動画を投稿するだけで採用が成功するわけではありません。まず募集する職種、必要な経験や資格、勤務地、採用期限を整理し、TikTokから求人情報、応募フォームへ進める導線を設計しましょう。

運用開始後も、再生回数だけではなく、プロフィール閲覧、求人ページへの流入、応募、面接、採用まで追うことが重要です。

また、急募の場合はTikTokだけに頼らず、求人媒体や人材紹介など既存の採用施策も併用する必要があります。

外注を検討する場合も、月額料金だけではなく、動画の企画・撮影・編集から応募導線、分析までどこを任せられるのかを確認してください。

TikTokを新しい求人媒体として単独で考えるのではなく、自社を知ってもらい、仕事内容を理解してもらい、応募へつなげる採用導線の一部として設計することが、中途採用への活用を考える第一歩です。

梅原 真琴

梅原 真琴

人材業界で​7年間、​一貫して​企業の​採用課題に​向き合い、​セールスマネージャーと​して​運輸業などを​中心に​累計300社以上の​採用を​成功に​導く。​その​中で、​学歴や​経験で​可能性が​閉ざされが​ちな​若者と、​人材不足に​悩むノンデスク領域の​企業との​間に​大きな​機会が​あると​感じ、​2023年に​株式会社クロセスを​設立。​「しごとで​笑える​若者を​増やす」を​ビジョンに​掲げ、​未経験・​若年層に​特化した​求人メディア​「ジョブリット」を​運営。​若者の​可能性に​火を​つけ、​輝く​未来の​創出を​目指す。​

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